半藤一利の「幕末史」は途中で読むのをやめてしまった。まだ大政奉還までいっていない。理由は特になく、こういったことは日常茶飯事で、たとえ最初は興味を持って読んでいても、急速に興味を失ってしまうのか、こういったことは頻繁に起こる。で今はドストエフスキーのカラマーゾフの兄弟、である。光文社古典新訳文庫の亀山郁夫訳。これで読み始めるのは何度目か、カラマーゾフに関しては読むのを挫折するというよりも、やはり何故か途中でやめてしまうのである。最初は結構昔で新潮社のものだったと思うけど大審問官の章からあとで止め、次が光文社古典新訳で一巻を読んだ後にやはり止めてしまった。そのときはつまらないわけではなかったのだが……それで去年また読んでみようと思ったがやはり読まず、今回読もうと思ったのは最近の流行の小説というかどんなものが流行っているかを把握しておきたいのでカフェ併設で本を持ち込める蔦谷書店に行ったのだが、やはりフィクションが苦手で適当に文庫やなんやらを手にとってぱらぱらと読んでみるのだがどうにも入り込めない。元々異常にフィクションでリアリティを感じることのできる守備範囲が狭くて、特に人間の関係性がどうとかの話が苦手で全く入り込めない。でもファンタジーは苦手だし、SFも苦手だし、ヒューマンな話はだめ、となるとあとは何があるのか。結局自分にとってはロマン派のメルヒェン(ドイツロマン派)とシュルレアリスムが本筋というか故郷みたいなものなので、でもそんな小説を新しく書く人はそうそういないし、なのでもう本流の興味から離れた落穂拾いというか、そんな感じでずっと本を読んでいる。
でカラマーゾフの兄弟だけど、新しい本がだめならもう古典中の古典でいいじゃないということで、読み始めた。それでやっぱり読んでると面白いんだよね。すごく面白い、修道院の邂逅のシーンとかめちゃくちゃで、ドストエフスキーは重厚とか重いとかいうイメージはやっぱり違うなあと。というのは色々滑稽な場面があり、笑いを意識しているとしか思えないのである。とにかく今回は最後まで読み終えたいが、それにしても罪と罰は面白くて岩波の江川卓訳で一気に読んだのに何故カラマーゾフは最後まで読んだことがなかったのだろうか。
ドストエフスキーのことではなく本当は伊豆のことを書きたかったのだが……というのはブラタモリで伊豆をやっていて、それで今まで伊豆に行ったときのことを思い出したのだった。思えば最初に行ったのが家族旅行で、電車で下田まで行ったのだが、どこに泊まったのか忘れてしまった。母親にきいてみよう。下田駅前に白タクみたいのがいたり、たぶんそれに乗った気がするのだが、あと下田の水族館がすごくしょぼかったのは覚えている……
二回目はやはり電車で、もういつのことか忘れてしまったが一人旅だった。何故か終電で下田駅に着き、その後は何の計画もなかった。夜の街を歩き、屋台のラーメンを食べた。屋台のラーメンなどほとんど素ラーメンのようなものでおいしいものではないが……その後だったか出来事の順序がはっきりしないが、市街地近くのどこかの神社のような場所から歩いて海に出て、海に映るあかりがすごくきれいだったことを覚えている。その後は下田の近くにあるトイレの施設の裏で、宿の予約もなにもしてないから野宿することになった。野宿といっても寝袋も何もなく雑魚寝するだけである。で夜中というか午前三時過ぎだと思うけど目が覚めて、もう歩き出そうとそれから街の歩いていたところ、おかしいなじいさんに遭遇して問い詰められて、お前こんなところで何してるんだと因縁をつけられ、じいさんはヘルメットを持っていたのだがこれが凶器になるとか言われて、お前こそなんなんだという話である。
たしかそれから歩いて石廊崎まで行ったと思う。で石廊崎から帰る途中駐車場のところでたまたまやや高齢の夫婦と同じ方向に歩いていて、なんだか少し気まずい雰囲気でなんでこっちに付いてくるんだとか思われてこっちには駐車場しかないとか言われたような気がするのだが、私もその方に行きたいのだから仕方がない。
それからはさすがに歩くのは疲れていたはずなのでバスに乗るため、しかしバス料金を少しでも節約するためにまた歩きはじめ、で結局バスに乗ったのが西伊豆のどこかの山らへんだったはずで、それからは修善寺駅までバスで行ったはずだ。たぶんバスのなかだったと思うけど女子高生か誰か女に変な目で見られたような気がする。というような記憶がある。風呂に入ってないし見た目に問題があったのだろうか。あと駅に着いてから一万円が崩れなくていったんバスから降りて駅近くで何かを買って崩したはず。修善寺駅は今は改装されたようだが、まだちょっと古いほうの修善寺駅だった。
それからは帰ったと思うがその後何をしたのかどこに帰ったのかも覚えてない。何しろデジカメとか使ってなかったからで、そうでないと何も記憶に残らない。旅のノートみたいのをつければいいのだが、デジカメで撮るほうが今となっては楽だしそうしている。(食べたものをいちいち写真に撮ったりしている)
で次に伊豆に行ったのは今度は車で、オープンカーのロードスターでである。伊東のあたりだったと思うけど、幌を開けながら走り朝日を見ていた。前を見ながら走らなければならないのに、熱海のほうから南下するので左側をちらちらと横目に見ながら走っていた。とにかく綺麗だった。伊東(だったと思う)に着くその前はどこにいたのだろう。覚えてないがおそらく深夜に出発して旅立ったのだろう。
あとオープンにして走っていたらそのあと女子高生二人に笑われたような気がする。
その後は特に観光地にもよらず、というのは車だと駐車場が一日1000円とかで高くて、それで行かなかったような気がする。とにかく伊豆は二輪がいいと思うのだが、二輪だと一回100円とかだし二輪がいいのはそういったこともある。
あとはロードスターで西伊豆の海の見える道を走った記憶だ。あんまり感激はしなかったような。やはりオープンカーというのはそんなに気持ちのいいものではなくてオートバイのほうがずっと視界がいいし気持ちがいい。
ああ思い出した。確かその前に南伊豆のどこかで止まってなんとか丼を食べたはず。(詳細は調べないとわからないが)このときのテレビで某社が合併したニュースが流れていた。
あと堂ヶ島に寄ったはず。そこで露天の土産物屋で貝殻か何かをみたような。このとき彼女のお土産にどうですとかそこのおばあさんに言われたような。
なんでこういちいち細かいことを書くのかというとやはり詳細に思い出したいからで、旅の経験は細かいこともずっと覚えていたい。デジカメで撮った写真があれば日記を書いてなくてもあとから写真を見れば大体思い出せるんだけど、さっき書いたようにデジカメは使ってなかったので、今になって思い出せることは思い出そうとして書いているわけである。
伊豆を離れたその後はどこに行ったのかはやはり覚えていない。
で三回目だと思うけど今度はオートバイで、PCX150である。このときは感激して、やっぱり伊豆は二輪で行くべきだと思った。なにせ海が、空が広い。ここまで来ると割と最近のことだし、デジカメで写真も残しているので特に語る必要もない。もちろん詳細に書こうと思えば書けるけど、自分ではその必要を感じないというか。いや本当は書いておいたほうがいいんだけど、だからいちいち旅の記録をブログで残しておけばいいのにとは思っているが、最近は滞っている。
伊豆については無限に語ることができる気がする。