真人間を目指すためのログ

その日したこと、観たもの、読んだもの等の記録

(2019/12/20 2)

2010年代のベスト&ワースト映画 

10年代ベスト映画 『レディ・プレイヤー1

とにかく映画館で4DXで観たのが大きかった。それまで意味あるのかなと思っていた4DXだったがストーリーとアトラクションとの融合が果たされていた。

あとはアレックス・ガーランドの『エクス・マキナ』は衝撃だったが今年になってDVDで観たものだしなあ……映画館で見ていればベストにも入っただろう。他にもDVDレンタルで観たものならあるけど映画館にいった作品を重視。

アニメーションではやはり映画館にいった経験から『思い出のマーニー』『レッドタートル ある島の物語』『アナと雪の女王2』が上がる。『君の名は。』もまあいいですけどね……新しい物語や表現の可能性をとるとしたら『君の名は。』を推したい。

 で、ワーストだけど……

 

氷菓

氷菓

  • 発売日: 2018/03/07
  • メディア: Prime Video
 

 10年代ワースト映画候補『氷菓

これは映画館で見たわけではないけど、世間的に評価されていて個人的によくなかったものを上げるのはどうかと思ったので、評価されていない作品を選んだらこれになった。レンタルで借りてみた後にブログを書こうと思ったが、書かなかった。この映画のなにが最悪だったかって、叫び声をあげさせるのは表現として質が低いということと、あと映画の最後の方にある台詞 千反田「あの時おじは言ったんです。俺はこのまま、死んだまま生きるのは嫌だって、もしかしたらおじは……」
折木「お前のおじは、ベナレスにいる。インドのベナレス。必ず天国にいける街。輪廻からはずれられるんだ。そこで、今も生きてるよ」
千反田、笑顔でおじぎをする。
言いたいことはわかるが、千反田のおじは法的には死亡扱いとなったがまだ生死不明であり、おじについてに何か確実なことがわかっているわけではないのに、そのような人間を「死んだ」と明言せず天国で生きているなどと言及するのは非常に無神経である。それだって別に他の映画なら腹はたたないが、これは(原作またはアニメの)折木奉太郎が口にしそうもない台詞なのである。私は折木奉太郎というキャラクターに特に思い入れがあるわけではないが、一見耳に心地よい口先だけの台詞を言わせておけばいいという詐術のような表現はやめなければならない。(冒頭の部分に無理やりつなげただけという気もするが)。この部分を肯定的に評価している人が多くて驚いた。

ということで映画の氷菓がワースト候補に浮かんだが、これも個人的にむかついたというだけで10年代のワーストとしてはどうなのかという気もする。ということで別の作品にする。 

星を追う子ども

星を追う子ども

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

 新海の『星を負う子ども』が個人的にも客観的にも妥当なんじゃないかと思った。
グノーシス主義者なんていう言葉が出た時点でどうかと思ったが、最悪だったのは「喪失を抱えてなお生きろと声が聞こえた」との台詞で声が聞こえたというのは神とされる存在の声が聞こえたということなのだが、そんな喪失を抱えて生きなければならないなんてのはみんなわかっていて、それを強化する発言を神とされる存在にさせて一体どうするんだと新海誠に対してむかついたのであった。当然311の震災が背景にあるのだがいやそんなことはみんなわかっている、何を言っているんだこいつはと怒りが沸き起こった。「終わりなき日常を生きろ」みたいなことを繰り返してどうするんだと。このあとの新海の『言の葉の庭』も嫌なところがあり最後の方のアパートのところで男が女に対して感情的に叫んでいい感じの音楽を流すというこんな感傷的な表現は本当にやめてほしい。しかし新海誠はその後『君の名は。』で復活したのでよかったと思っている。