さて前回のツーリングが不完全燃焼で終わってしまったためしばらくしてまた出かけたくなり、まさにリベンジ(復讐)としてまたまた八月終盤懲りずに島根に向かうことになりました。島根訪問はこれで今年三回目となり、行き過ぎではないかと思いますがどうしても先に進みたかったのでした。
福井の敦賀まで下道でいっきに行きます。空は曇り。少々疲れたので8号線沿いにあるいつものジョイフル呉羽店に入りました。ランチを食べていると外ではまた強く雨が降ってきました。天気予報は曇りだって言っただろ!と怒ってもしかたありません。ジョイフルに助けられました。その後は無事に晴れました。
ずっと国道8号を走るのはつまらないので、逸れて国道305号線のほうを行くことにしました。北潟湖のとなりを通ります。ここは以前グラスリップの巡礼で来たところだなあと思いながら遊園地のワンダーランドのあった場所を通ります。ワンダーランドはグラスリップには出てきませんが、とんでもない遊園地として有名だったところです。グラスリップでは透子サンがいきなり告白される田んぼの見える風景のあるところがこのあたりになります。
グラスリップ巡礼で来たなつかしい風景を目の当たりにしながら三国の町を通り、九頭竜川にかかる港橋と新保橋を渡ります。川は日に当たってキラキラと輝き、その向こうには真昼の三国の町が見えていました。
国道305号の海沿いを走っていくとちょっと変わった風景があったのでオートバイを止めました。
鉾島というらしい。
ん、このあたりはもしかしてグラスリップのガラス工房のあるところではないか、と思い当たりました。すっかり忘れてしまっていたのです。
走っていくとすぐにワタリグラスタジオさんが見えてきました。写真を撮っただけでなくこれは立ち寄らなければならないとバイクを降りました。
駆くんが確か右に曲がっていった場面の道路。
作中では透子サンの家があるはずの方面。
おお、これは……以前来た時よりも強い印象を受けました。
大変ご親切な女性の方が応対してくれました。数年前にもきたことを伝えます(グラスリップで来たとは言いませんでしたが)。なんでも今はあまり作品を飾っていないそうです。記念に青く綺麗な箸置き(「カケラ」と書かれていました。グラスリップを意識している?)を買って帰りました。
あれからもう6年(最初に来た時からはもっと)なのか……と、最近私はなつかしいという感情がなくなってしまっているのですが、三国の町からワタリグラススタジオまでの行程は本当になつかしいものでした。
思ってみればグラスリップはこのワタリグラススタジオさんの存在なしには作品が成立しないので、最初からここを舞台にすることを前提に作られたのかもしれません。グラスリップを知らなくても福井訪問の際には本当におすすめの場所です。
こちらの道を選んで大正解であった国道305号線を南下します。左手には青々とした山が見えています。8号線を通るよりやっぱり敦賀までは結構距離がありますね。305号線は道があまりよくありません。越前海岸や両手に旅館などの建物が高くそびえているような場所を通ります。
敦賀市内を通り、目指す宿はまだもうちょっと先です。
敦賀半島にちょっと入ったところにある宿。目の前が海でいい部屋でした。
夕飯の19時まで少しあたりを歩きます。
旅館の裏。目の前にある発電所は原発ではなく北陸電力の敦賀火力発電所です。
もちろん県民割使用なので二食付きでの泊まりです。味はまあ普通でした。
明日はすぐに福井県を離れてしまうため今のうちに2000円分のクーポンを使っておこうと、夕食後に敦賀の街に出ました。他に何に使えばいいか思い浮かばなかったためドラックストアでイブクイック頭痛薬DXを買いました。あとはガソリンスタンドで消費。
次の日。やはり曇りです。朝食後は朝6時からできたのでその時間にし、すぐに出発です。その日の宿は出雲で、結構な距離を走らなければなりません。
最短距離の国道27号で若狭、京都の舞鶴まで。舞鶴市ってなぜかいい感じの街だと思っていたのだがまあ普通だわな。ただ以前に市街北の県道565を通ったときに夕日と海の景色がよくて、その印象が強かったのかもしれん。
ここは京丹後鉄道の絶景として知られる由良川橋梁。2016年に通った時はちょうど夕焼けで本当によかったんですがこの時は曇ってるしあまりいい景色ではありませんでした。
天橋立近くのガソリンスタンドでトイレを借りる。天橋立とかはもう面倒なので行きませんでした。先を急ぐ必要があります。
ここで遠回りをし、国道178に入り伊根方面に入りました。雨が降ってきてちょっと大変でしたが、まあ舟屋の家を見れただけでよかったです。
国道178が結構つらく、田舎の道を走りなかなか市街地に至らないため悶絶しました。
経ヶ岬を過ぎたあたりの街並み。
以前も通った城崎温泉。
ローソン 豊岡竹野町店で休憩して宿までの時間を計る。宿の予約は19時でこのままだとちょっと時間がなかったのでどこにも寄らずにまっすぐに出雲を目指すことに。佐津インターからとぎれとぎれではあるが無料の高速道路が使える。国道178を走っていくとアニメFree!の舞台である岩美町に着く。ここも2016年に来た(今年春にも通っている)。時間があれば立ち寄ったもののやはりパスすることに。スーパーのサンマート岩美店で休憩してからまた山陰道に入る。
とぎれとぎれの無料高速を乗り継ぎ、松江市を過ぎて出雲市(旧斐川町)まで来た。出雲縁結び空港のある旧斐川町は田んぼが多い。新潟の風景みたい。
出雲大社があるであろう方向にたなびく夕焼けが見えた。
18時ちょっとすぎに雲州平田駅の近くにある宿に着きました。ここはgoogleのクチコミを見ると女将さんが独特らしく追い出される人もいるとかでちょっとびくびくしていましたが、女将さんは大変いいひとでした。ただウイルスの心配をされているので体調が悪かったり、夜中騒いだり泥酔して帰ってきたりすると追い出しの対象になるようです。
昭和元年創業とのこと。古い旅館ほどよい。
いくつか旅館と提携している店があり、夕食はそこでいただくことができます。散歩しながら向かうことにしました。
たまに見ることのできるこの空の色。
祭りがあるのか、太鼓の音が響いていました。
めちゃくちゃおいしかった夕食。ごはんおかわり無料。かなりお腹いっぱいになりました。
夕飯後も散歩し、雲州平田駅のほうに向かいました。
しまねっこの車両。
平田一式飾り
近くのローソンでジュースを買って宿に戻る。女将さんがお風呂の準備をしてくれていました。
宿の玄関前にあり、なんかいい絵だなと思って撮影。あとでブログを拝見したところ、宿のお得意様によって描かれたもので、絵の女の子は若い時はかわいかったという女将さんのイメージ画だそうです。女将さんは犬好きなようで、絵からあたたかい心が伝わってきてほっこりします。
お風呂の後寝ましたが夜中に目が覚めてしまい、なかなか眠れないのでジュースを買うために外に出ました。ですがこのとき裸足で、宿のサンダルが健康サンダルでした。駅前のローソンに再び行ったのですが閉まっていました。なんと23時で閉店だそうです。裸足で健康サンダルのため痛い思いをしながらも、自動販売機を探して夜の街を少しさまようことになりました。
朝の7時に朝食のためそれまで散歩に行きます。
醤油の焼きおにぎり(270円)にしじみ汁をサービスしてもらえます。
さて宿を出るとき、女将さんに写真を撮ってもいいかときかれました。ここで撮られた写真はブログに公開されることがわかっていたので私が写ることは遠慮したのですが、それならバイクだけということで、私はちょっとシャイなTさんとして女将さんのブログに書かれることになりました(笑)こちらの宿はワクチンを3回打っていないと泊まらせてもらえず楽天等のサイトからの予約も停止していますが、夕食朝食と大変おいしいこともありおすすめなので、是非電話予約をして泊まっていただきたいです。
前回は断念した石見銀山に向かいます。まずはトイレに行きたくなったこともあって石見銀山 世界遺産センターに行きました。ここと石見銀山の間歩のあるあたりまでは距離があります。トイレは借りましたが、中の有料の展示を見るかどうか迷いましたが、結局入りませんでした。
大森代官所前駐車場に駐輪し、近くのレンタサイクルで電動アシスト自転車を借りました。龍源寺間歩へ行くには途中で一般車が通行禁止になるため、自転車を借りることが必須になります。借りた自転車は電動アシストのはずなのにタイヤ径が小さくて漕ぐのがつらい。たぶんママチャリのほうが速いです。オートバイに慣れすぎたため自転車に乗ったあとスロットルをひねり動かないなと本気で思い、自転車に乗ったまま方向転換しようとするなど癖が直りませんでした。
龍源寺間歩
清水谷製錬所跡
石見銀山は観光地としてさすがに佐渡金山ほどの規模はありませんがこんなものでしょう。とにかくこれで佐渡金山、石見銀山、足尾銅山の金銀銅を制しました。
自転車を返却し駐車場に戻って出発しようとしたところ、ここで最大の悲劇が待っていました。
オートバイ用のズボンを履こうとしたところ、下部にあきらかに💩💩💩のかけらがついていました。収納するのが面倒だったためバイクの脇の地面に放り出したままだったたのですが、あたりを見るものの他に💩は落ちていません。ということは、石見銀山センターでトイレに入ったときズボンは履いたままだったので、そのときに付着したと考えるのが自然です。もしかしたら便器の脇についていたものが付着してしまった? それもあまりありそうにないので、やはり自分が用を足したあとトイレットペーパーでお尻を拭こうとして立ち上がったときに下に落ちた確率が高いのかかもしれません。
問題はこれを右手の指で触ってしまったことでした。匂いをかいだところどう考えても💩で、それは変えようがありません。近くの駐車場のトイレでズボンと一緒に洗いましたが、最悪なことにそのトイレには石鹸が設置されてなく水だけで、水で流したくらいでは指に着いた匂いが取れないのです。なので右手はグローブをはめず、スロットルに触らないようにしてトイレのあるところまで向かうことにしました。幸いにも道の駅 ごいせ仁摩がありましたのでここのトイレでシャボンを使ってズボンと手をよく洗い、アルコールで消毒しました。ちょっと時間をロスしましたがまあこれでも不幸中の幸いで、ウェアのズボンをツーリングタンクバックのなかに入れたら大変な悲劇になるところでした。
琴ヶ浜。泣き砂の浜といわれ歩くと音が鳴ると言われている浜ですが、なりませんでした。
前回引き返した温泉津(ゆのつ)までやってきました。ゲームRoot Filmに出てきた場所をたどっているのですが、ルートレターに比べそれほどファンでもないので紹介なしでいきます。
温泉津の温泉街
津和野駅
吉永米穀店。その日は休業日でしたが中庭の鯉を見せていただけました。
お食事処 みのやのふきめし定食、これが大変においしかった。
津和野の通り
津和野カトリック教会。ステンドグラスの光がきれい。椅子ではなく畳が設置してある。
太皷谷稲成神社は津和野の街から少し離れた坂の上にあります。
山の中の道を通って萩市へ。時間がないため萩市の観光はすべてスルーしました。
長門市駅へ。なぜわざわざここに立ち寄ったかというと昔、青春18きっぷでここで時間が余り、散歩している途中海の綺麗さに感動した経験があるからです。駅周辺にはたしかに少し見覚えがありました。
海は堤防を越えないと見れなかった。普通の海ですね。もう記憶がない。
有名な角島大橋にやって来ました。
海士ヶ瀬公園駐車場からの眺め。
さて角島に渡り、ここで大変なことに気づきます。このあたりの神社で海に鳥居の続くこれも有名な神社があるのですが、てっきり角島にある神社だと思い込んでいたのですが、それは長門のほうの神社でした。スルーしてしまった……今から行くと日没になってしまう。行くかどうか迷いましたが、結局行くことに決定しました。だがこれが大変にまずかった。
タイヤを変えたのになんだか怖くて大変走りづらいなとずっと感じていたのですが、それはすでにリアサスがへたってしまったせいでした。もはやオーバーホールしないとまともにカーブのある山道は走れなく、とても怖い状態です。その状態で神社へと急ぎ、一度バランスを崩してリアブレーキをかけふらつくこともなく止まれたのですが、そのときは一瞬ですが大変怖い思いをしました。準備をしてきたつもりがこれか……己の阿呆さを呪いました。
元乃隅神社に着く。誰もがメディア等で目にしたことのある神社かと思います。写真では明るく写っていますがすでにこの時日は落ちてしまい、かなり薄暗い状態でした。自分の選択は失敗で、とっとと宿に向かっているべきでした。
宿泊は下関市のライダーハウスです。もはや真っ暗になり、またしても問題が。宿に着くにはどうしても山道を走る必要があり、国道491は大変走りやすい道路だったのですが、googleマップの案内に従っていき途中豊田湖の西側のルートを通れば簡単に着けたのですが、東側を走ることになってしまいました。そちらは山道がきつく、リアサスが逝った状態ではまったくスピードが出せず大変な思いをしました。無事に20時前には着けましたが、暗いし交通量はまったくないし山中をたった一人で怖すぎてもう本当に死ぬ思いでした。
ライダーズハウスの安いほうのプランはてっきり大部屋にみんなで寝かせられるスタイルなのかと思っていたら普通に個室で、布団がないだけでした。寝袋は持ってきてあります。夕飯を買いに徒歩でスーパーマーケットまで向かい、そこにラーメン屋があるということでではそこで食べようと思ったのですが、googleマップの記載の時間とは違いすでに閉まっていました。しかたなくオムライスなどを買い宿で食べましたがむなしい思いをしました。
さてそのライダーハウスにて同じ宿泊者の方で女の人がいるなと思ったら、その方はバイク女子youtuberをしているらしくロビーでライブ配信が始まりました。一体どなたなのかと思い部屋でこっそり検索しましたが、正直私は疲れているので早く寝たかったのですが下から声が聞こえてきます。私はバイク女子youtuberというような方々とは特に懇ろになりたいとも思いませんので、次の日の朝六時過ぎにはそれほど気持ちを煩わされることなくライダーハウスをあとにすることになりました。
しかしやはり帰路はつらかった。国道2号線の下道が走っていてあまり面白みがなく、高速に乗ってからサービスエリアの宿に着く前に雨が降ってきてしまいまたまた大変で死ぬ思いをしました。本当に旅の終盤がよくないですね。しかし事故もなく無事に家まで帰れただけでもよしとしなければなりません。出発前にリアサスが逝ってしまったことに気づけなく、すべては私の準備不足だったというしかありません。この夏はこれで終わりです。