真人間を目指すためのログ

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新海誠監督 天気の子 ネタバレ感想

天気の子 7月19日 観に行く
以下思ったこと感想 大したものではない 最初から最後までネタバレあり 新着に出ると文章が表示されるのでネタバレ防止のため少し記号入れます ------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 

・正直なところ、大変つまらなかった。

・バーニラバニラ→マンボーマンボーのコンボ

・夏美が登場するシーンでつらくなった。というのは綺麗で性的魅力のある巨乳のお姉さんという「ファンタジーの女」であり、主人公がその家に転がり込む展開と合わせて非常に都合のいいものと思われたからである。そしてつらくなったというのは、私自身そういった人と会いたいという願望が含まれているからである。

・ヒロインの陽菜が登場するシーンでつらくなった。というのはおさげ髪をした「ファンタジーの女」であり、客ピに無料でハンバーガー渡す従業員なんていないだろという非常に都合のいい展開に思われたからである。そしてつらくなったというのは、私自身そういった人と会いたいという願望が含まれているからである。

・夏美役の本田翼の声がひどいと言われていたようだが、むしろ良かった。

・月刊ムー好きは相変わらず

・今どれくらい経っただろうと思って腕時計を見たら、上映から一時間が経っていた。この時点でもう傑作はないなと思った。

・どうもこの映画は何がしたいのかがわからないといった感じがあった。(加速して面白くならない)

・君の名はの瀧と三葉が出演していたが、既視感はあったものの見ている間は誰だかわからなかった。

・やはり新海の作る脚本はエロゲなんだなと再認識する。

・他に脚本家を雇ったほうがいいという今まで多く聞かれていた意見に肯いた。

・キャラクターも書き割りが否めない。魅力的に描かれているのはヒロインの陽菜よりむしろ夏美なのではと思った。

・というのはどうもシーンが作れていない感があって、主人公とヒロインの交流的なものはどうもなかったというか、あったのだろうか。もうちょっとこう、深くお互いのことを知ろうとするような、そんなシーンを入れればいいのに。例えば主人公はどうしてどのような理由で島を出たとかは語られず、陽菜のほうも母親はどうして死んだのか、それからどのように生活していたのか、そういった詳細の積み重ねを書くこと、またそれをお互いに話すシーンを描くことによって展開が生まれるわけであり、リアリティが生まれていくと私は考える。シーンは一応はあったのだが、だがほんの少し触っただけという感じだ。それが書き割り的に感じられ、ヒロインの魅力のなさにつながっている。

・反対に(あくまで後から振り返ってみてだが)いらないと感じたのは圭介が亡くなった妻の母(?)と会っているところで、このような場面はなくても彼は過去にこのようなことがあったという情報だけで事足りるのではないか。

・つまり中心を疎かにせずしっかりと描くべきだと感じる。うろ覚えだが『君の名は。』主人公とヒロインの視点を大きく離れることはなかったはずだ。

・そして本作の展開は都合がよく、また同様に登場人物が都合よく"配置"されていると感じる。ラブライブサンシャインにおいて特に見られたような「登場人物の瞬間移動」を多くやってしまった。

・本当に失敗しているなと思ったのは、主人公が追いつめられて銃撃が始まりそうになるところで、そもそも何故そこに圭介が都合よくいる必要があるのか、また天野凪まで飛び出してくるのは一体なんだこれはと思うしかない。それまで主人公を止めていた圭介がすぐあとには主人公に協力する、一体何なんだ。だが新海監督としては、ここは盛り上げている場面を描いているつもりなのである。

・「サユリを救うのか、それとも世界を救うのか」(銃を向ける)あれはどういったロジックだったのか未だにわからない。

・圭介と夏美が寺で話を聞き夏美から陽菜によって「人柱」の運命が伝えられるのだが、それは言伝によって伝えられるだけで、それゆえに(ホテルでの場面にしても)自身の運命に対する自覚が非常に弱いものに思われる。(演出されていないと感じる)

・空で眠る少女といったイメージを表出した『空の雲のむこう、約束の場所からしても、今回の「人柱」というテーマは十全に描くことができたのか。

・ただ、である。演出はまずくても、なんとしてもあの人に会いたいという、その思いの表出だけは胸を打つ。

・東京では雨が降りやまず三年間降り続いた。結果東京は水浸しになる。この展開は新海よくやったと思った。世界と大事な人が対比され大事な人を選択するという、わかりやすく、明確である。

・「その時に僕が出した結論は『君の名は。』を批判してきた方々たちが見て『もっと批判してしまうような映画』を作らないといけないと思いました。」←よくわかる

・冒頭のシーンは主人公と陽菜が空から帰ってきたあとだと気づくのに時間がかった。ここも疑問で、主人公がベッドで目を覚まさないというような、思わせぶりなシーンを冒頭に入れる意味があるのか。

・どうしても再会といったテーマを入れたいのか、三年の時間経過。でもやっぱり会いに行く時間はあったし、やはりどうしても最後に再会を入れたいだけとしか思えない。

・しかし、会えてよかった。その安心感だけはある。

・さて終わったあとは、まあいい映画だったなと思えてしまった。本当につまらなかったのだが、そう思えてしまう。というのは数々の駄目な部分は忘れ去ってしまい、なんとしても世界を変えてでも好きな相手に会いたいという感情の表出、実際に出会えてよかったという思い、そして瞬間瞬間のキラキラした情景だけがあとに残るのみだからである。もうちょっと上手くやってほしいという恨みはあるが、それだけでも本作の価値はある。